NPB2019年指名打者ベスト3
評価基準
セイバーメトリクスを重視しています
2019年の成績のみで評価しています
()の順位はNPB全体
各項目の点数は筆者の主観です。順位には影響しません。
3位 井上 晴哉
- war 2.5(36位)
打撃 75点
DHで出場したのはたったの51試合ですが、あまりにも人材難のためDH部門でノミネートしました。
2年連続で好成績を残し、昨年の活躍はフロックでは無かったことを証明。昨年より成績を落としましたが、BABIP.271(51位)だったことを考えると運が悪かったせいでしょうね。ちなみに、逆方向への打球割合が年々上昇しており、今年は26.6%(21位)。見た目が似ている山川との大きな違いがここですね。
走塁 50点
- wSB 0(25位)
- UBR -0.3(32位)
- 盗塁 0(50位)
見た目の割には、UBRは平均レベル。恐らく脚は速くないのでしょうが、こういう選手は無理に盗塁しない方がいいんですよね。そういう点では、盗塁をしないことによってチームに貢献している井上は◎。
2位 アルフレド・デスパイネ
- war 2.0(40位)
打撃 80点
BABIP.270(52位)と運に恵まれなかった中でこの成績は立派。超トップクラスではないものの、長年安定してこのレベルの成績を残してくれる安定感は◎。
走塁 30点
- wSB -0.3(40位)
- UBR -5.3(57位)
- 盗塁 0(50位)
見た目通り、走塁指標は毎年平均以下の成績。今年も平均以下でしたね。
1位 ジャバリ・ブラッシュ
- war 4.1(15位)
打撃 85点
走塁 40点
- wSB -0.7(48位)
- UBR -0.1(30位)
- 盗塁 2(39位)
- 盗塁成功率 40%
総評
NPB2019年中堅手ベスト3
評価基準
3位 荻野 貴司
- war 5.6(7位)
打撃 85点
怪我に泣かされ続けた男がついに開花。自己最多となる125試合に出場し、全体でもトップクラスの打撃成績を残しました。ただ、BABIP.336(14位)が通算.301と比べて高かったため、運に恵まれた部分が大きかったかもしれませんね。
守備 40点
- UZR -3.1(54位)※センターに限れば-3.8
俊足の割に守備成績が悪い選手。もったいないですね。それと、スタートが悪いのか打球の追い方が悪いのかよく分からないので、日本でもスタットキャスト導入してほしいですね。
走塁 90点
- wSB 1.1(7位)
- UBR 7.3(2位)
- 盗塁 28(7位)
- 盗塁成功率 73%
UBRでは自己ベストを記録するなど、33歳になってもトップクラスの成績を残し続けるのは素晴らしい。ただ、通算86%だった盗塁成功率が悪化したのはちょっと心配。度重なる怪我と年齢を考えるとさすがに脚力は衰えてきましたかね。
同率1位 秋山 翔吾
- war 5.6(7位)
打撃 85点
去年・一昨年ほどではありませんでしたが、今年もトップクラスの成績を記録。ISOが.213(2年平均)→.168(25位)が大分落ち込みましたが、去年・一昨年ができすぎだっただけな気がしますね。
2020年からMLBに移籍しましたが、普通に好成績を残すでしょうね。ただ、5年連続フルイニング出場による勤続疲労が心配。いい加減、選手寿命を縮めるだけで特に意味の無いフルイニング出場はやめてほしいですね。
守備 40点
- UZR -3.8(55位)
走塁 55点
- wSB -0.8(50位)
- UBR 1.7(21位)
- 盗塁 12(15位)
- 盗塁成功率 60%
盗塁成功率は、通算でも63%と高くないのでやめた方がいいですね。2015~2016年にかけて1位を記録したUBRがここ数年悪化しているのを見ると、脚力は衰えているのかもしれませんね。それでも平均以上ですが。
同率1位 丸 佳浩
- war 5.4(10位)
打撃 85点
去年・一昨年ほどではないですが、トップクラスの打撃成績を記録。丸に関しても、去年・一昨年ができすぎだっただけで、特に衰えたわけではないと思います。
守備 85点
- UZR 8.7(16位)
-4.3(59位)を記録した昨年から大幅に改善。94kgと日本のセンターの中では、体重が重い方ですから負担は大きいはず。あと2年は大丈夫そうですが、いつまでセンターを守れるんでしょうね。30歳なので、急激に衰えが来てもおかしくないはず。
走塁 40点
- wSB 0.1(19位)
- UBR -4.7(54位)
- 盗塁 12(15位)
- 盗塁成功率 70%
秋山と同じく、UBRはの推移をみると脚力は衰えているのかもしれませんね。
総評
warでは荻野≧丸・秋山ですが、出場試合数を考慮してこの順位にしました。
青木や大島、西川など他にもトップクラスの成績を残した選手がおり、全ポジションの中で最も競争が激しいポジションですね。まあ、運動能力の高いアスリート型の選手が集まるから当然かもしれませんね。
2020年シーズンは、辰巳・近本・神里・金子の成長と桑原・柳田のバウンスバックに期待。
将来的には、藤原、万波あたりに期待。
NPB2019年右翼手ベスト3
評価基準
3位 亀井 善行
- war 2.8(32位)
打撃 65点
ベテランらしいいぶし銀の活躍を見せてくれました。四球45個(40位)と欲を言えばもう少し四球を選んでほしいですね。
BAIBPが.328(18位)と自身通算平均.286より若干高かったので、来期は少し成績を落とすでしょうね。
守備 90点
- UZR 12.5(6位)※ライトに限れば8.3
37歳にして自己最高&球界トップクラスの守備成績を記録。素晴らしい。
走塁 80点
- wSB 1.0(9位)
- UBR 0.7(26位)
- 盗塁 9(18位)
- 盗塁成功率 90%
こちらも年齢を感じさせない成績を記録。盗塁成功率は自己ベスト。素晴らしいの一言。
2位 太田 泰示
- war 3.2(28位)
打撃 65点
昨年ほどではないですが、2年連続で好成績を記録。特に20本塁打(23位)は自己最高とパワーの高さを見せつけました。
課題は、ワースト2位を記録した四球の数(27個、59位)。三振数は121(12位)なのでちょっとひどいですね・・・。
守備 80点
- UZR 6.1(20位)
走塁 55点
- wSB 0.3(15位)
- UBR -0.3(32位)
- 盗塁 6(22位)
- 盗塁成功率 75%
足の速いイメージがありますけど、走塁の指標はそこまで良くないですね。
1位 鈴木 誠也
- war 8.6(1位)
打撃 99点
文句のつけようが無い、歴代でもトップクラスの成績を残しました。四球(103個、2位)>三振(81個、39位)と本当に完璧な成績ですね。
守備 85点
- UZR 9.2(14位)
守備も文句無し。
走塁 50点
- wSB -1.8(最下位)
- UBR 5.7(4位)
- 盗塁 25(8位)
- 盗塁成功率 60%
盗塁さえしなければ走塁も文句無しだったんですけどね・・・。通算でも、盗塁成功率は60%なので確実に減らした方がいいですね。
総評
ソト・亀井・平田・太田、誰をランクインさせるか迷いましたが、平田は打席数が少なすぎ(407)、ソトはUZRがひどすぎ(最下位)のため、亀井と太田をランクインさせました。怪我でもしない限り、鈴木誠也の独走状態はしばらく続きそうですね。
2020年シーズンは、オースティン・ジョーンズ・パーラの外国人トリオに期待。
将来的には、上林、細川あたりに期待。
NPB2019年左翼手ベスト3
評価基準
3位 島内 宏明
- war 2.8(32位)
打撃 70点
強打ぞろいのレフト中では物足りなく感じますが、守備力で勝負してる選手なんで平均以上あれば十分ですね。調べてて気づいたんですけど、チームメートの茂木とほぼ同じ打撃成績なんですねえ。
守備 85点
- UZR 8.7(13位)
一昨年まで主に守っていたセンターでは平均を大きく下回るUZRを記録していましたが、レフトに移ってからはゴールデングラブ級のUZRを2年連続で記録。昨年は、17.8(2位)。まあ、レフトは守備下手な選手が多いですからね・・・。
ちなみに、2019年パ・リーグ外野手のUZRトップ3は金子・辰巳・島内ですが、全く見る目がない有権者が選んだ受賞者は秋山・荻野・西川。受賞者の全員がUZRマイナスなのですが・・・。
走塁 30点
- wSB -0.9(52位)
- UBR -3.7(51位)
- 盗塁 3(50位)
- 盗塁成功率 42%
平均以下。これだけ走塁の指標が悪いのとセンター時代のUZRが低かったことを考えると、走力はそこまで高くなく、レフトのポジショニングがうまいのかもしれませんね。まあ、他の選手の守備力が原因でしょうがね。
2位 ジュリスベル・グラシアル
-
war 3.4 ※規定未到達
打撃 90点
規定未到達ですが、キューバ選手は代表戦があって途中で抜けなくちゃいけないですから、そこを考慮してたった410打席ですがランクインさせました。
強打のイメージですが、フライボール率がたったの40.6%(53位)、ライナー率もたったの9.2%(45位)と意外な成績を残しています。もうちょっと打球を上げればさらなる向上が期待できるんじゃないですかね。ただ、BABIPが.343もあったので、今年は運の良さが成績に繋がった可能性が高いですね。
守備 50点
- UZR 0.4
平均レベル。日本に来てからは、ほとんどレフトしか守ってないですけど、ファースト・セカンド・サード・ライトも守れるのは価値が高いですね。
走塁 50点
- wSB -0.4
- UBR 0
- 盗塁 4(31位)
- 盗塁成功率 57%
打撃重視の助っ人としては十分な成績ですね。
1位 吉田 正尚
- war 5.5(9位)
打撃 99点
豪快なイメージからは意外かもしれませんが、ライナー率が11.3%(10位)・フライボール率が38.1%(49位)とゴロ~ライナーが打球の多くを占めるタイプ。四球(79、10位)>三振(64個、53位)、K%が10.5%(55位)ということを考えると器用な中~長距離打者といったような感じでしょうか。プホルスと少し似ていますね。
健康状態に不安がありましたが、腰を強化するトレーニングを室伏と行った効果もあってか、2年連続フル出場を達成。個人的にはもうちょっと休んでほしいのですが・・・。
守備 60点
- UZR 1.4(32位)
これだけの打力を持ちながら、守備も平均以上。十分すぎますね。
走塁 50点
- wSB 0.5(10位)
- UBR -1.5(40位)
- 盗塁 5(25位)
- 盗塁成功率 83%
平均レベル。
総評
身体能力が高い選手はセンターとライトを守ることが多い&守備の衰えてきたベテランと守備下手な外国人選手が多いため意外と手薄なポジション。筒香・バレンティンと打撃力だけならトップクラスの成績を残している選手も守備で大きく足を引っ張って、ランク外となっています。
余談ですが、バレンティンはDHが主となるため問題ないですけど、筒香はどうするんですかね。レイズは、レフト・ライト・ファースト・サード・DHを守らせるとか言ってますけど、そんな守備力ないですからね。普通にひどい守備成績残す気がします。
2020年シーズンは、佐野と塩見、近藤とレフトに移る亀井に期待ですかね。長野のバウンスバックは厳しそう。
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NPB2019年遊撃手ベスト3
評価基準
3位 茂木 栄五郎
- war 4.9(11位)
打撃 70点
OPS.677(規定未到達)をはじめ軒並みひどい打撃成績を記録した昨年の不振から見事にバウンスバック。ただ、2017年の成績からしたら物足りず。ポテンシャル的には、OPS.800&20本塁打を打てるのではないでしょうか。
また、健康状態に不安のある選手ですが、初の120試合以上出場も果たしました。
守備 40点
- UZR -1.9(46位) ※ショートに限れば+0.1
-10.7(75位)を記録した昨年から大きく改善させました。ショートを守るだけの守備力は無いと思っていましたが、この成績が続くようならば十分でしょう。ただ、やはり学生時代まで守っていた三塁の方が適正があるのではないでしょうか。
守備自体はそこまでうまくないので、個人的には、鈴木大地のようにレギュラー格のユーティリティとして様々なポジションを守れるようになれば価値が出ると思いますね。
走塁 65点
- wSB -0.6(46位)
- UBR 5.0(8位)
- 盗塁 7(21位)
- 盗塁成功率 58%
盗塁は、通算でも成功率が70%を切るので減らした方が良いでしょうね。走塁に関しては、トップクラスの成績を残しました。
2位 源田 壮亮
- war 4.7(12位)
打撃 30点
逆方向の打球の割合が32.2%(5位)、ゴロ率56.4%(6位)、ISO.076(54位)と典型的な逆方向にゴロの単打を積み重ねるタイプのバッター。昔はこういうタイプの選手が玄人ぶった人達から評価されていましたが、セイバーが浸透してきた今は評価されないですね。
個人的にはこういったタイプの選手も作戦の幅を広げる上で必要だと思いますが、出塁率.329(49位)はさすがに物足りないですね・・・。三振の数を前年の半分程度まで減らしたのは◎。
守備 99点
- UZR 22.4(1位)
打撃は完全に控えレベルでも、これだけの守備成績を残せるならそりゃ使いますよね。UZRは、驚異の3年連続20越え&1位と現役で最も守備が上手い選手です。歴代でも屈指の守備力ですね。
走塁 85点
- wSB 1.8(4位)
- UBR 4.8(11位)
- 盗塁 30(4位)
- 盗塁成功率 76%
素晴らしい成績ですが、盗塁成功率80%は欲しいところですね。
1位 坂本 勇人
- war 7.2(3位)
打撃 99点
自身初&ショートとしては宇野以来の40本塁打(3位)を記録するなど自己ベストの成績を残しました。長打力が大幅に飛躍したのは疑いのないことですが、BABIPが2018年(.394、1位)と2019年(.338、12位)2年連続で自身の通算平均(.320)を大きく上回る結果に。俊足好打でBABIPが高くなるとはいえ、ここ2年はさすがに運が良すぎたと言わざるを得ませんね。来年は、少し成績を落とすでしょうね。
また、自己ワーストの三振数(123、10位)を記録していますが、自己2番目に多い77四球(12位)を記録しており、打撃に関しては衰えの兆候は依然見えませんね。日本最多安打を達成してほしいところです。
守備 40点
- UZR -3.0(53位)
安定して+10以上を記録していた歴代でもトップクラスのUZRがいきなりマイナスに。偶然であることを願いたいですが、デビュー2年目から平均で毎年138試合に出場&人工芝の東京ドームが本拠地&代表にも引っ張りだこ&腰痛持ち&30代ということを考えるとそろそろ衰えが来てもおかしくないですね。今年さらに悪化するようなら、三塁か一塁へのコンバートを考えた方がいいかもしれないですね。個人的にはレフトも面白いと思いますが。
走塁 40点
- wSB -0.3(40位)
- UBR -0.4(35位)
- 盗塁 5(26位)
- 盗塁成功率 62%
レギュラー定着以降自己最小タイの5盗塁&安定して平均以上を記録した走塁指標が2年連続でマイナスを記録したことを考えると、脚力の衰えは始まっているのかもしれないですね。
総評
歴代最高遊撃手といっても過言ではない坂本が安定の1位。ただ、衰えの兆候が若干見え始めており、あと何年遊撃手を守れるか分からないですね。
2020年は、共に歴代トップクラスの守備力を持つ源田と京田の打撃力向上に期待。将来的には、広島小園とオリックス太田、ヤクルト武岡の台頭に期待。あと、巨人吉川の遊撃手転向にも期待したいですね。
NPB2019年三塁手ベスト3
評価基準
3位 大山 悠輔
- war 2.0(40位)
打撃 45点
昨年そこそこの成績を残し、更なる飛躍が期待されましたが、平均以下の成績に。特に四球が39個(46位)に対して三振が98個(27位)と、フリースインガーで三振が多いところは・・・。
ただ、まだ3年目の25歳なのでここから成長する可能性は大いにあるでしょう。大学時代は日本代表の4番でしたし。
ちなみに、フライボール率が3年連続で50%を超えていますので、意外とパワーレスなので結果が出ないのかなと思ってます。
守備 90点
- UZR 10.1(11位)
何故か高橋周平がゴールデングラブ賞を受賞しましたが、本来ならば大山が受賞すべきでしたね。
UZRは三塁手トップを記録。映像を見た感じだと、特にスローイングが安定しているように見えますね。
走塁 50点
- wSB 0.3(27位)
- UBR 0.5(13位)
- 盗塁 3(30位)
- 盗塁成功率 100%
可もなく不可もなくといったところでしょうか。
2位 ブランドン・レアード
- war 2.8(33位)
打撃 75点
相変わらずのフリースインガーですが、ともに自己最多となる55四球(27位)・出塁率.333(40位)と一定の成長を見せました。それでも、もう少し出塁率が高ければ・・・と思いますけどね。
ちなみに、特にシフトを敷かれているわけでもないのに、BABIPの最高が.281、5年間の平均が.257とかなり運に見放されている気がします。実際の実力はもっと高いはず。
守備 60点
- UZR 0.8(37位)
突出した数値はないものの、2017年以外は安定してプラスを記録。今年も例年通りでしたね。
走塁 40点
- wSB -36.(48位)
- UBR 0(25位)
- 盗塁 0(50位)
- 盗塁成功率 78%
走塁は全く期待できないですね。
1位 中村 剛也
- war 3.1(29位)
打撃 90点
2015年以来の4年ぶりに30本塁打に到達。打撃内容も素晴らしく、優勝した打線を牽引しました。ちなみに、打率.286(21位)は自己ベストの成績。
衰えそうで全く衰えず、気づけば500本塁打も見えてきました。ただ、もともと怪我が多く、レギュラーに到達してから120試合以上に出場したのが15年間で6回だけということを考えるとちょっと厳しいかもしれないですね。
守備 40点
- UZR -2.7(52位)
例年通り平均以下。年齢と故障の多さを考慮すると、そろそろ指名打者か一塁へのコンバートを考えた方がいいかもしれませんね。
走塁 40点
- wSB -4.1(53位)
- UBR 0(24位)
- 盗塁 2(38位)
- 盗塁成功率 50%
見た目の割に好走塁指標を記録&パワプロの特殊能力で走塁Bということもあって、走塁のうまい選手との認識が広まっていますが、2019年は平均以下。やはり年齢と度重なる故障の影響ですかね。
総評
warでは、大山(2.0)<高橋周平(2.6)でしたが、高橋周平のBABIPが.336(14位)と高かったことを考慮して大山を3位にしました。ちなみに、大山のBABIPは.291(44位)。
強い打球が来るためホットコーナーと呼ばれ、長嶋・原・掛布等の影響もあり、昔から人気が高く好選手が多いポジションなのですが、近年は不作気味。松田、中村、宮崎、レアードといった30代の選手がレギュラーとなっており、特に若手の人材が不足。二塁手とは対照的ですね。そのため、大山と高橋周平には期待したいところです。
その他に、2020年は、宮崎のバウンスバックとコンバート予定の岡本と村上に期待。あと、三塁を守るかわかりませんが、ヤクルトの廣岡にも期待しています。
NPB2019年二塁手ベスト3
評価基準
同率2位 浅村 栄斗
- war 5.8(6位)
打撃 90点
移籍1年目でしたが相変わらずの安定感を見せてくれました。BABIPが例年通りなのに打率が低下&三振が大幅増してますが、自己最多四球の93(4位)を記録していることからも分かる通りアプローチを変えた影響なので全く心配ないですね。また、共に自己最多となる33本塁打(7位)&ISO.244(9位)を記録するなど、長打に関してもここ数年ではベストの成績を残しました。
また、例年通り逆方向の打球が多く(33.3%、4位)、長打を増やしながら広角に打ち分けるアプローチも維持しました。本当にハイレベルな打者ですね。
守備 65点
- UZR 1.7(29位)
+8.0(13位)を記録した2016年以外に突出した数値はないものの、デビュー以来毎年プラスを記録する安定感は今年も健在。
走塁 40点
- wSB -0.2(37位)
- UBR -1.0(37位)
- 盗塁 1(44位)
- 盗塁成功率 50%
年々減少していた盗塁がついにたったの1に。まあ、通算でも成功率は50%程度ですから意図的に減らしてるのかもしれないですね。ただ、安定してプラスを記録していたUBRも昨年からマイナスになるなど、脚力が衰えてきている可能性も否定できないところです。
同率2位 外崎 修汰
- war 6.3(5位)
打撃 80点
自己最多の26本塁打(19位)&ISO.220(16位)を記録するなど長打面が開花。相変わらず三振(132、6位)は多いものの、四球(63、17位)も多いので気にするほどのことでもないですね。
ちなみに、昨年は引っ張り方向の打球を増やし(30.4%、49位→37.4%、21位)長打を増やしましたが、今年はセンター方向の打球を増やし(37.9%、41位→46.3%、1位)長打を増やしました。恐らく、フライボール率を増やした(42.5%、35位→49.8%、18位)ことが原因でしょうが、ちょっと珍しいパターンですね。普通は、引っ張り方向の打球とフライボール率をどちらも増やして長打が増えますからね。
守備 90点
- UZR 10.1(11位)
二塁手2位のUZRを記録。昨年までは両翼と三塁を主に守っていたことを考えるとフルシーズン1年目でこの成績はすごいですね。ちなみに、1位は中日ドラゴンズ阿部の10.4。
走塁 85点
- wSB 1.5(5位)
- UBR 5.1(7位)
- 盗塁 22(9位)
- 盗塁成功率 78%
走塁面での貢献も素晴らしいです。
1位 山田 哲人
- war 6.8(4位)
打撃 99点
打率こそ.271(33位)と山田の実力からすれば物足りない成績でしたが、それ以外は例年通り素晴らしい成績。打球方向や四球数、三振数等の打撃内容も例年通り。本当に高いレベルで安定していますね。
守備 60点
- UZR 1.0(36位)
UZRに関しては毎年結構並がありますね。ただ、6シーズン中4シーズンでプラスを記録しており、平均より上なのは確実。これだけ打って平均以上守れれば十分です。
走塁 80点
- wSB 3.9(1位)
- UBR -4.9(56位)
- 盗塁 33(3位)
- 盗塁成功率 91%
毎年プラスを記録していたUBRが大幅にマイナスになりましたが、偶然ですかね。他の数値は例年通りトップクラスなので特に気にする必要はないと思いますが。
総評
war6~4位のハイレベルな争いとなりました。歴代でもトップクラスの二塁手である山田が頭一つ抜けている感はありますが、浅村も外崎も素晴らしい成績。本当にレベルが高いですね。
2020年は、外崎のさらなる成長、阿部や中村などの守備が上手い選手の打撃の向上、巨人の吉川フルシーズンプレーに期待。