NPB2019年遊撃手ベスト3
評価基準
3位 茂木 栄五郎
- war 4.9(11位)
打撃 70点
OPS.677(規定未到達)をはじめ軒並みひどい打撃成績を記録した昨年の不振から見事にバウンスバック。ただ、2017年の成績からしたら物足りず。ポテンシャル的には、OPS.800&20本塁打を打てるのではないでしょうか。
また、健康状態に不安のある選手ですが、初の120試合以上出場も果たしました。
守備 40点
- UZR -1.9(46位) ※ショートに限れば+0.1
-10.7(75位)を記録した昨年から大きく改善させました。ショートを守るだけの守備力は無いと思っていましたが、この成績が続くようならば十分でしょう。ただ、やはり学生時代まで守っていた三塁の方が適正があるのではないでしょうか。
守備自体はそこまでうまくないので、個人的には、鈴木大地のようにレギュラー格のユーティリティとして様々なポジションを守れるようになれば価値が出ると思いますね。
走塁 65点
- wSB -0.6(46位)
- UBR 5.0(8位)
- 盗塁 7(21位)
- 盗塁成功率 58%
盗塁は、通算でも成功率が70%を切るので減らした方が良いでしょうね。走塁に関しては、トップクラスの成績を残しました。
2位 源田 壮亮
- war 4.7(12位)
打撃 30点
逆方向の打球の割合が32.2%(5位)、ゴロ率56.4%(6位)、ISO.076(54位)と典型的な逆方向にゴロの単打を積み重ねるタイプのバッター。昔はこういうタイプの選手が玄人ぶった人達から評価されていましたが、セイバーが浸透してきた今は評価されないですね。
個人的にはこういったタイプの選手も作戦の幅を広げる上で必要だと思いますが、出塁率.329(49位)はさすがに物足りないですね・・・。三振の数を前年の半分程度まで減らしたのは◎。
守備 99点
- UZR 22.4(1位)
打撃は完全に控えレベルでも、これだけの守備成績を残せるならそりゃ使いますよね。UZRは、驚異の3年連続20越え&1位と現役で最も守備が上手い選手です。歴代でも屈指の守備力ですね。
走塁 85点
- wSB 1.8(4位)
- UBR 4.8(11位)
- 盗塁 30(4位)
- 盗塁成功率 76%
素晴らしい成績ですが、盗塁成功率80%は欲しいところですね。
1位 坂本 勇人
- war 7.2(3位)
打撃 99点
自身初&ショートとしては宇野以来の40本塁打(3位)を記録するなど自己ベストの成績を残しました。長打力が大幅に飛躍したのは疑いのないことですが、BABIPが2018年(.394、1位)と2019年(.338、12位)2年連続で自身の通算平均(.320)を大きく上回る結果に。俊足好打でBABIPが高くなるとはいえ、ここ2年はさすがに運が良すぎたと言わざるを得ませんね。来年は、少し成績を落とすでしょうね。
また、自己ワーストの三振数(123、10位)を記録していますが、自己2番目に多い77四球(12位)を記録しており、打撃に関しては衰えの兆候は依然見えませんね。日本最多安打を達成してほしいところです。
守備 40点
- UZR -3.0(53位)
安定して+10以上を記録していた歴代でもトップクラスのUZRがいきなりマイナスに。偶然であることを願いたいですが、デビュー2年目から平均で毎年138試合に出場&人工芝の東京ドームが本拠地&代表にも引っ張りだこ&腰痛持ち&30代ということを考えるとそろそろ衰えが来てもおかしくないですね。今年さらに悪化するようなら、三塁か一塁へのコンバートを考えた方がいいかもしれないですね。個人的にはレフトも面白いと思いますが。
走塁 40点
- wSB -0.3(40位)
- UBR -0.4(35位)
- 盗塁 5(26位)
- 盗塁成功率 62%
レギュラー定着以降自己最小タイの5盗塁&安定して平均以上を記録した走塁指標が2年連続でマイナスを記録したことを考えると、脚力の衰えは始まっているのかもしれないですね。
総評
歴代最高遊撃手といっても過言ではない坂本が安定の1位。ただ、衰えの兆候が若干見え始めており、あと何年遊撃手を守れるか分からないですね。
2020年は、共に歴代トップクラスの守備力を持つ源田と京田の打撃力向上に期待。将来的には、広島小園とオリックス太田、ヤクルト武岡の台頭に期待。あと、巨人吉川の遊撃手転向にも期待したいですね。