NPB2019年先発投手ベスト5
評価基準
5位 山本 由伸
- war 5.1(4位)
- イニング 143(14位)
- 奪三振 127(11位)
- 被本塁打 8(1位)
- FIP 3.09(2位)
- WHIP 0.96(2位)
- 被打率 .200(2位)
- BB% 6.5(9位)
怪我で離脱した影響もあり、143イニングしか投げれらませんでしたが、21歳にしてエース級の成績を記録。平均150.9キロ(2位)のフォーシームと平均145.7キロ(1位)のカット、平均141.7キロ(1位)のスプリットの組み合わせは打者にとって脅威でしかないですね。
ちなみに、やり投げの練習を取り入れてから成績が向上したようですね。いわゆるアーム投げですが、故障しないように気を付けてほしいところ。
4位 有原 航平
- war 4.4(5位)
- イニング 164 1/3(9位)
- 奪三振 161(4位)
- 被本塁打 14(9位)
- FIP 3.36(3位)
- WHIP 0.92(1位)
- 被打率 .191(1位)
- BB% 6.3(7位)
フォーシームの割合を減らし(41.9%→29.7%)、ツーシーム(0.1%→10.2%)とチェンジアップ(10.5%→19.8%)の割合を増やしたおかげか、リーグトップの成績を記録。フォーシームの平均球速も年々上昇してきており、2019年は147.5キロ(3位)に。
成績の割にいまいちwarが伸びなかったのは、奪三振数が原因ですかね。いや、十分多いんですけどね。
3位 今永 昇太
- war 5.2(3位)
- イニング 170(6位)
- 奪三振 186(3位)
- 被本塁打 18(10位)
- FIP 3.52(4位)
- WHIP 1.08(4位)
- 被打率 .210(5位)
- BB% 8.2(11位)
昨年の不調から一転、今年はエース級の成績に。
入団当初は140.3キロだったフォーシームの平均球速が上がり続け、今年は146.5キロ(4位)に。左投では大野とジョンソンを抑え1位。それと、昨年からカーブの割合を大幅に減らしていますね(12.3%→4.9%)。
同率1位 千賀 滉大
- war 5.9(2位)
- イニング 180 1/3(1位)
- 奪三振 227(1位)
- 被本塁打 19(11位)
- FIP 3.54(5位)
- WHIP 1.16(7位)
- 被打率 .205(3位)
- BB% 10.0(最下位)
健康面に不安がありましたが、大きな離脱をすることなくシーズンを終えました。また、1試合登板の平均投球回が約7イニングを記録するなど、リーグ最多投球回も記録。
平均153.2キロ(1位)のフォーシームと平均142.5キロ(2位)のカットと落差の大きいSFFを武器に、シーズン歴代最高の奪三振率11.33を記録するなど打者を圧倒しました。ちなみにフォーシームとSFFのコンビネーションの印象が強いですが、昨年からSFFの割合を減らし(22.6%→17.5%)、カットの割合を増やしています(10.4%→15.8%)。いわゆる「スラッター(スラット)」ですかね。
早くMLBに挑戦してほしいですが、コロナの影響もあり、早くても再来年ですかね。
同率1位 山口 峻
- war 6.6(1位)
- イニング 164 1/3(9位)
- 奪三振 188(2位)
- 被本塁打 8(1位)
- FIP 3.08(1位)
- WHIP 1.16(7位)
- 被打率 .222(6位)
- BB% 8.5(13位)
フォーシームの割合を減らし(50.4%→43.7%)、SFFの割合を増やした(20.0%→26.6%)おかげか、様々な指標で自己最高&球界最高の成績を記録。投手warでは千賀を抜き1位に。不調の菅野の代わりを見事につとめました。
来年からはMLB挑戦ですが、ロングリリーフが適任かなと個人的には思っています。
総評
奪三振が多い投手の方がどうしてもwarが高くなってしまい、過大評価になりがちですが、今年は結構正確だったのではと思います。
データの分析が進んだことやネットでプロ級の解析を行う人々(お股ニキ氏等)の出現により、カーブなどの緩いボールよりもカット系のボールやスライダーとカットの中間、いわゆるスラッター(スラット)などが流行りだしていますね。
2020年は、菅野と則本、岸と涌井のバウンスバックに期待(楽天ばっかり)。将来的には、戸郷や杉山、そしてなんといっても奥川と佐々木の黄金ルーキーに期待したいと思います。