NPB2019年救援投手ベスト5
評価基準
- セイバーメトリクスを重視しています
- 2019年の成績のみで評価しています
- ()の順位はNPB全体
- ()の順位はリリーフで50イニング以上投げた投手が対象
- 各項目の点数は筆者の主観です。順位には影響しません。
5位 エドウィン・エスコバー
- war 2.7(4位)
- イニング 75 1/3(2位)
- 奪三振 88(4位)
- 被本塁打 7
- FIP 3.24(17位)
- WHIP 1.12(27位)
- 被打率 .219(26位)
- BB% 7.8(26位)
年々フォーシームの平均球速が上昇しており、2019年は154.4キロを記録しました。来日1年目が145.6キロなので、たった3年で約9キロも上昇しています。
スライダーの割合を大幅に増やし(21.9%→32.2%)、チェンジアップの割合を減らし(6.4%→1.1%)、完全にフォーシームとスライダーのツーピッチスタイルになりましたね。
投球内容からすると中川やドリス、マグガフや藤川の方が勝っていますが、登板数と投球イニングが多いのでエスコバーを選出しました。酷使気味でしたが頑張りました👏。
4位 ジョエリー・ロドリゲス
- war 2.4(6位)
- イニング 60 1/3(16位)
- 奪三振 77(8位)
- 被本塁打 3(1位)
- FIP 2.25(3位)
- WHIP 0.93(5位)
- 被打率 .194(8位)
- BB% 5.8(8位)
平均球速144.0キロ(!)のチェンジアップの割合を増やし(12.9%→18.8%)BB%を大幅に改善(12.1%→5.8%)したことにより、支配的な成績を残しました。全ての球種が高速なのですが、144キロのチェンジアップは恐ろしいですね。
2020年からはMLBに復帰ですが、2019年同様のコマンドを維持できれば活躍できるんじゃないですかね。
3位 増田 達至
SFFの割合を大幅に増やした(1.5%→7.9%)おかげか、昨年の不調から見事に復活。奪三振率・BB%・被打率・WHIPで自己ベストを記録するなど、30歳を過ぎてからも衰えを感じさせないシーズンになりました。
各球種の平均球速も変わっていないので、この感じだと2020年も同等の成績を残しそうですね。
同率1位 松井 裕樹
- war 2.9(1位)
- イニング 69 2/3(5位)
- 奪三振 107(1位)
- 被本塁打 5(11位)
- FIP 2.17(2位)
- WHIP 0.92(4位)
- 被打率 .165(3位)
- BB% 8.9(36位)
変化量が小さく速い改良スライダーを投げ始めたおかげか、リリーフで100奪三振以上を達成するなど圧倒的な成績を残しました。ちなみに、フォーシームの平均球速も3キロ程度アップ(144.7→147.3)していますね。
個人的には高校時代の変化量の大きい迫力のあるスライダーも見てみたいですが、入団当初から懸念されていた通り、変化量が大きすぎてプロレベルになると見送られる&コントロールが難しいんでしょうね。
将来的にはMLBに挑戦して欲しいですが、どうなんですかね。
同率1位 ピアーズ・ジョンソン
平均150.9キロのフォーシーム(50.6%)と平均133.7キロのパワーカーブ(47.0%)のツーピッチスタイル。特にパワーカーブの破壊力が抜群で、被打率.110・被本塁打0・空振り率19.86%と手がつけられない状況でした。どうやって打つんでしょうねこれ。
同率1位の松井とは10イニング差がありますが、warが同じというところにも驚きですね。
来年からはMLBに戻りますが、日本時代と同様の成績を残せるかどうかはパワーカーブのコマンド次第ですかね。
総評
リリーフは入れ替わりが激しいので、2020年は結構違う顔ぶれになると予想しています。ランキングには入っていませんが、山崎や宮西、藤川など長期にわたって活躍している選手は本当にすごいと思います。
先発投手同様、細かいコントロールよりもフォーシームの球速・球威と変化の鋭い変化球を持っている投手が好成績を残していますね。
2020年は、澤村と中崎のバウンスバックに期待。将来的には、甲斐野や石川の更なる成長期に期待ですね。
※書き終えてから藤川を3位にした方がよかったんじゃないかと思いましたが、力尽きたためこのまま公開します。